2015/03/08

見つけて育てる、キートピック(近大)


3月中旬にさしかかり、そろそろ今年度の入試も終わりを迎えます。受験生のみなさん、本当におつかれさまでした。

そしてこの時期になると、大学関係者や、私のような入試広報と関わるものが気になるのは各大学の志願者状況。さて、今年の一般入試の志願者数の結果はどうだったのでしょう。

以下、朝日新聞デジタルより。


近畿大、志願者数で連続トップに 私立大の一般入試 
2015年度の私立大の一般入試で、近畿大の志願者数が6日に確定した。113704人で、2年連続日本一になることがほぼ確実になった。前年度よりさらに7814人増えたという。 
最終確定していない大学もあるが、2位は明治大(6日現在105586人)。3位は早稲田大103494人で確定)。明大は前年度を上回る見通しだが、早大は1930人減った。(後略)


2年連続で、近畿大学が1位なようです。しかも昨年度に比べて、8,000名ちかく志願者を増やしているとか。記事によると、東北や関東など近畿エリア以外からの志願者が増えたのが勝因らしく、その理由に「近大マグロ」などで全国的に知名度が上がってきたことを挙げていました。

入試広報は予算が限られているため、何か特別な戦略がなければ、自校のあるエリアぐらいにしか重点的に広告を打ちません(というか打てません)。そんななか、東北や関東といった遠方のエリアから近大をめざす人が増えたというのは、広告の力ではなく、日々の広報活動のおかげなのだと思います。

振り返ると、近大マグロをはじめ、つんく♂プロデュースの入学式や英語村など、今年度も近大はさまざまなトピックがマスコミに取り上げられていました。面白いのは、近大マグロにしろ、英語村にしろ、ここ最近できたものではないんですね。英語村は2006年オープン、近大マグロの完全養殖が成功したのは2002年になります。

どの大学であれ、マスコミが食いつきやすいトピックは、そうそう出てくるものではありません。だからこそ、一度プレスリリースしたら終わりではなく、キーになりそうなトピックは上手に育てて発展させ、その都度、発信していくことが大事になります。近大はこの手腕が本当に見事です。

もちろんこれは入試広報云々というより、大学全体として取り組まなくてはできないことなので、そうやすやすとできることはありません。でも、ここまで近大が躍進すると、今後の入試広報において、この視点は必須になるような気がしてなりません。

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