2016/11/12

学外向け講座という財産をどう活かすか(東大)


YouTubeを使うことで簡単に動画をアップロードできることもあり、動画を扱う大学のウェブサイトがだいぶ増えてきたように思います。そんな動画系大学ウェブサイトの老舗ともいえる東京大学の「東大TV」がYouTubeチャンネルを開設したようです。

以下、リセマムより。

東大TVがYouTubeチャンネル開設、講演や入試説明会を配信 
東京大学は11月4日、YouTubeに東大TVを開設したと発表した。東京大学で開催した公開講座や講演会を動画で配信する。高校生向けの入試説明会や模擬講義の動画なども掲載。会員登録は不要で、無料で視聴できる。(後略)

記事によると、YouTubeチャンネルに登録しておくと新しい記事が公開される際にお知らせをもらえるとのこと。便利になるものの、現在、東大TVに掲載されている動画のごく一部だけがYouTubeチャンネルで公開されている状況なので、今後の発展に期待したいところです。

それにしても、東大TVは改めて見ると、とても個性的で魅力的なサイトです。オープンキャンパスや大学のPVなど、受験生に向けた動画を公開しているところは多いですが、東大TVの場合、取り上げているのはシンポジウムであったり、公開講座であったり、東大の社会に向けた講義や取り組みが主なんですね。ちなみに一般の授業の動画や資料については、UTOKYO OCWというサイトで公開しており、こちらもかなり面白いサイトです。

東大TVが動画の公開をはじめたのが2000年で、他大学ではあまり動画を扱っていない時期からはじめています。長い年月、運営していることもあって動画数が多く、毎月1回「特集」と題して、一つのテーマをもとにこれまで配信した動画を再編集したまとめ記事を紹介しています。こういった記事を毎月配信できることに、持っているコンテンツの量、厚みが感じられ、さすがは東大と感心してしまいます。

とはいえ大学の学外向けの講義はどの大学であれ、一般の人に役立つ知識が詰まっているし、とくに周年や新学部開設などの記念シンポジウムはかなりの著名人を招へいすることが多いので、イベント1回で終わらせるのはもったいないことです。

東大TVのように、これら取り組みを動画としてまとめて公開すれば、大学にとって大きな財産になり、効果的な広報ツールとして活用できるのではないでしょうか。受験生向けとして1年サイクルで考えるのではなく、じわじわとコンテンツを蓄積していき、社会から信頼を得るための一般向けツールとして“育てていく”のがいいように思います。

そういう意味では、受験生向けと完璧に分けてしまい、一般をゲーゲットにした動画サイトないしYouTubeチャンネルを開設して取り組んだ方が、意図が明確になるし、最初はともかく結果的には効果があがるような気がします。

こういった取り組みを大学単位でやるのも大切ですが、取り組んでいる大学を集めたポータルサイトないし、リンク集があるとさらに盛り上がるし、一般の人にとっての利便性があがりそうです。なんかこういうの、うちのウェブマガジンでやってもいいもなぁ…と書きながら思ってきました。一度、現段階でどのくらいの大学がやっているのかを調べてみますね!

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