2016/12/18

ミスコン、それは教育と広報の金の卵である


ミスコンというと、学祭時期によく開催される大学ならではのイベントです。今年は慶應義塾大学のミスコンが、主催する学生団体の不祥事で中止となったのがニュースでよく取り上げられたので、例年より話題になったように思います。この不祥事もあってでしょうか、ミスコンはどこかチャラいイメージで見られがちです。しかし、なかにはまちおこしのコンテンツとして上手に活用しているところもあるようです。

以下、朝日新聞デジタルより。

ミスキャン、北九州の盛り上げに一役 
北九州市などにある大学・高専の学生代表からナンバーワンを決める「キタQミスキャン!」が10日、リバーウォーク北九州(小倉北区)で開かれる。学生の力を集めて地元を盛り上げるのがねらいで、昨年の大会に出た女子学生たちは地元企業とのタイアップなどで活動している。(後略)

ミスコンはAKB48の総選挙と同じで、候補者とファンの閉じた世界を感じてしまいがちでしたが、今回の取り組みのように社会とのつながりが前面に出ると、親しみやすさがグッと湧いていきます。

さらにまちおこしに関わることは、外から見ている人だけでなく、参加者や関係者にとっても大きな意味があるように思います。というのも、他にはない魅力的なキャリア教育になるからです。

大学(それに学生)が取り組むまちおこしは、まちに課題があり、それを大学の知や学生のマンパワーで解決しようとするのがほとんどです。しかし、ミスコンという軸ができることで、ミスコン受賞者をどうまちおこしにつなげるか、という視点で関わることができるようになります。

ビジネスの世界では、自分たちの強みやできることにけっこう限りがあって、それでどうやって先方の要望に応えていくのかがキーになります。ミスコン受賞者という具体的な商材があることで、ミスコンを使ったまちおこしは、より企業の実際にちかいかたちで、まちおこしに関われるように思います。

さらにいうと、ミスコンはジェンダー的によろしくないやら、そんなことより学業をガンバレやら、さまざまな声が挙がるため、大学が公に関わることが難しい取り組みでした。しかし、まちおこし&キャリア教育という大義名分ができることで、大学として支援しやすくなるし、ミスコン受賞者を大学広報で活用しやすくなるように思います。

たくさんの若者がいるというのは、大学の大きな魅力です。この環境を上手く活用して、自分たちで広告価値の高い学生をプロデュースし、まちおこし、そして大学広報につなげる。これって大学でしかできないアプローチだし、うまく循環させると、教育にも、大学の知名度アップにも、大いに役立つのではないでしょうか。

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