受験生にとって、知りたいことが大学そのものなのであれば、オープンキャンパスは打って付けのイベントです。しかし、学びたい分野がすでにあって、それに適した学部を探しているのであれば、オーキャンだけでは不十分です。学びたい分野を学べる大学をピックアップして、複数を見比べないといけません。
では、そもそも漠然とした興味しかなくて、それがどんな学部に落ちるのかがわからないとき、どうやって情報収集するのがいいのでしょう。今回、見つけた説明会はこういうニーズへの一つの答えなのかな、という気がしました。
以下、リセマムより。
【大学受験】青学・早大など参加、宇宙を学べる大学の説明会9/1
宇宙を研究している大学が参加する「宇宙を学べる大学の説明会」が2018年9月1日、東京理科大学にて開催される。対象は、大学で宇宙を研究したい高校生・中学生など。参加予定大学は東京理科大学のほか、青山学院大学・早稲田大学など。(後略)
今回、この説明会が扱う「宇宙」は、非常に広く、漠然としたテーマです。天文学や宇宙工学、宇宙科学らへんは、なんとなく思い浮かびます。でも、考えようによっては、宇宙食や宇宙服の開発、宇宙での食品工場の建設などなど、さまざまな研究がありそうだし、地球人が宇宙に進出するというのは哲学的な題材になりそうだし、文学的にも扱えそうです。どこまでが“宇宙を学ぶ”になるのか、高校生の知識では、なかなかわからないと思います。きっと高校生の想像の範疇をはるかに超えたところにも、宇宙に関わる学びはありそうです。
近年、学びをテーマにした説明会やイベントは増えているように感じています。こういった催しは、その分野に興味がある高校生にとって、とても有意義です。でも今回のように、どの学問分野に落ちるのかがわからない(もしくは幅広い学問分野に落ちてしまう)場合、学問ではなくテーマで説明会を開くというのが、やり方として有効な気がします。今回は「宇宙」でしたけど、「海」とか、「時間」とか、「次元」とか、漠然としているけど、ロマンに満ちていて、人を魅了するものに、この手法はよく合いそうです。
また、こういったテーマ切りの説明会は、一つのテーマであっても幅広い学問と関わっていることを実感できる場になるので、大学選びのためだけでなく、学問への興味を促すきっかけとしても活用できると素敵です。大学案内等の広報物で、近年、話題になっているトピック(ロボットとか、オリンピックとか)について、各学問分野ではどういう研究をしているのか紹介する企画を、ここ数年ぽつぽつと目にします。今回の説明会は、これのイベント版といった趣もあります。面白い取り組みなので、ぜひ他の切り口の説明会も増えて欲しいものです。
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