2015/11/21

一般人も知りたい!? 東大のキャンパスライフ(東大)


キャンパスライフは、受験生にとって恐らく教育内容の次ぐらいに知りたい情報じゃないかと思います。でも、これはあくまで受験生にとっては。一般の人は、大学にどんな学生がいて、どんな毎日を過ごしているかなんて、正直あまり興味ないですよね。

しかしです。このキャンパスライフに、東京大学の、という枕ことばがつくと、ちょっと印象が変わってくるのではないでしょうか。東大のリアルなキャンパスライフがかいま見れるウェブマガジン「Umeet」が、このたび東大有志の手によってリリースされたようです。

以下、リセマムより。

東大生はメガネ・チェックシャツ・プライド高い?現役生のリアルを発信 
 「メガネ、チェックシャツ、頭が固くてプライド高い」と一般にイメージされる東大生の中にも、とんでもなく面白い人たちがいる。そんな個性豊かな人々が集う東大を発信する、オンラインメディア「UmeeT」が1112日にリリースされた。(後略)


「東大の面白さを集約し、発信する」をコンセプトにしたウェブマガジン「Umeet」


今回の「Umeet」に限らず、キャンパスライフを伝えることを目的にした大学のウェブサイトは他大学にもけっこうあります。でも、それらサイトと「Umeet」は、まったく異なるものといって間違いありません。

その一番の大きな違いは、単純明快、ほんと面白いんですよ、このサイト。「ゴミ屋敷マン」と呼ばれる東大生や、みかんに尋常じゃない愛情をもつ「東大みかん愛好会」の代表など、登場する東大生がどれもかなり濃い。しかも、原稿もうまくまとまっていて、かなり読ませるんです。帰りの電車で席に座れたら魂が抜けたように眠る私ですが、座れたのに最寄り駅まで読みふけってしまいました。

じゃあ、なぜ面白いのかというと、“東大”のマジメなイメージとこのサイトとにギャップがあるから、ライターを務める東大生たちの腕がいいから、取り上げる題材がイカしているから、などなど。理由はたくさん挙げられます。

でも、一番の大きな理由は、大学がつくったサイトではなく、学生有志がつくったサイトだから、という点だと思います。このサイトの目的は大学のPRではなくて、エンターテインメントなんですね。だから、大学広報なら絶対に取り上げない“足の踏み場のない下宿先に住む東大生”だって、面白けりゃフツーに取り上げるわけです。

しかし、大学のPRが目的じゃないといいながら、このサイトを読んでいると、東大って楽しそうだなぁという気持ちがふつふつと湧いてきます。大学広報をやらないことで、返って大学の魅力が発信できている。おそらくこれは大学を広報しようとしていたら、発見できなかった大学の魅力です。

PRよりエンターテイメント。大学の魅力を押し付けるのではなく、大学にあるものを使ってみんなを楽しませよう! そんな視点で大学を捉え直してみると、新しい大学の姿が見えてくるように思えます。そして、これは「情報発信=大学広報」だと体に染みついている大学職員ではなかなかでてこない発想であり、自主的に楽しみながらはじめた学生たちだからできたことなのかな、という気がします。こう考えてくと、やっぱり奥が深いですね、大学広報は。

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