2014/09/27

【ほとゼロコラム】学生スポーツ新聞を深く読み解くひと手間



大学スポーツと、大学スポーツを盛り上げる学生スポーツ新聞について、2つの記事「大学スポーツ、熱狂の原動力」「大学スポーツに込められた物語に触れるには」を通して紹介してきました。しかし、まだもう少し学生スポーツ新聞について取り上げたいことがあるので、今回それについて書きたいと思います。


■学生スポーツ新聞は一つじゃない
学生スポーツ新聞なんて、活動が熱心かそうでないかという違いはあったとしても、だいたいどこも一緒でしょ!? なんて思っている人が多いように思います。しかし、実はそうでもないのです。

たとえば、前回の記事で少し取り上げた明治大学の「明大スポーツ新聞部」であれば、体育会のクラブの一つ。つまり、サッカー部や陸上部と同じ位置づけの団体になります。しかし、早稲田大学の「早稲田スポーツ新聞部」や慶應義塾大学の「慶應スポーツ新聞会」などであれば大学公認のサークルという扱いになるし。立教大学の「立教スポーツ編集部」なんかだと、体育会本部内の一組織になるんですね。

そしてクラブである「明大スポーツ新聞部」でれば、部費として活動予算がたくさんつくものの、体育会特有のタテ社会があり、半端な気持ちでは参加できません。「早稲田スポーツ新聞部」などの大学公認サークルは、規律はゆるいものの、活動予算があまりつかないという悩ましい課題があります。「立教スポーツ編集部」などの体育会本部内の組織だと、予算面は困らないものの、体育会の広報誌という位置づけになるため、自校のクラブや選手に対して、あまり批判めいた記事は書けないという制約があります。


■記事のスタンスを知る
このように学生スポーツ新聞ごとに立ち位置や記事を書くスタンスが微妙に異なるため、より正確な情報を得るためには、いくつかの学生スポーツ新聞を併読することが望ましいといえます。でも、実際にそんなことをするのは、ビックリするぐらい面倒くさいですよね。それで利用したいのが、日刊スポーツが運営する「College Sports Express」。これは主要な学生スポーツ新聞の記事が読めるポータルサイトです。

とはいえ、このサイトの新着にあがる記事はけっこう偏りがあって、サイトを積極的に活用している学生スポーツ新聞と、そうでないところの温度差がけっこうあるようです。しかし、主要大学の学生スポーツ新聞のリンク集があり、多少偏りはあるとはいえ、今、開催されているリーグ戦の最新情報が載っているため、併読するうえでの起点としては十分に役立つはずです。

学生スポーツ新聞の併読は、かなり大学スポーツにのめり込まないと、やらないように思います。でも、毎回やる必要はないものの、いくつかの学生スポーツ新聞を読み比べると、新聞ごとの特色が見えてきます。自分の母校や贔屓にしている大学の学生スポーツ新聞が、どんなスタンスで記事を書いているのかを知るために、一度、試しにやってみてはいかがでしょう。より深く、学生スポーツ新聞を読み込めるようになりますよ。

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