2015/02/14

人生に恋愛が必要なら、キャリア教育にも恋愛が必要だ(静岡産大)


現在、多くの大学が取り組んでいるキャリア教育は、仕事とは何か、働くとは何かを考えたり、自分の適正を知ったりするのが教育内容の中心です。

しかし、そもそもキャリア教育とは「自分らしい生き方・人生」を考え、実現するための教育です(私が思うに)。そして、仕事=人生なわけではありません。そう考えると、静岡産業大学が取り組んだユニークなプログラムも、実はキャリア教育のひとつなんじゃないかと思います。

以下、朝日新聞デジタルより。


静岡産業大学が恋愛・結婚支援プログラム事業 
静岡産業大学が「恋愛・結婚支援プログラム」と題して、学生や一般の男女向けに、恋愛のコツや結婚に向けた考え方を学ぶ催しを磐田市中泉の経営学部駅前学舎で催した。 
経営学部の菊野春雄教授のゼミなどが「最近の若者が恋愛や結婚に受け身だと言われるのは、スキルが十分に習得できていないことも考えられる」ととらえて取り組んだ。県から昨年受託した少子化対策事業を発展させた。(後略)


ふと思ったのですが、今日はバレンタインデーなのでもってこいのネタですね!……とまぁ、それはさておき、大学の講座やプログラムで女子力アップや恋愛関連のテーマで行われるものを時おり目にしますが、ここまで「恋愛・婚活支援」をストレートに扱った取り組みはめずらしいように思います。

しかし実際のところ、大学を卒業すると出会いが減るのは事実なわけだし、大学でキャリア教育と呼ばれているものは、結局、就職のための職業観育成がメインになっており、広い視野に立って「よい人生とは何か」を考えるには少し偏った内容になっています。極端なもの言いをするなら、まったく働かずに稼ぎのいいパートナーを見つけて専業主婦(夫)をするのだって、人によっては「よい人生」なわけです。

仕事に軸足を置いた人生以外について考える機会を大学はもっと学生に提供した方がいいのではないかと、ものすごく勝手な意見ですけど私は思っています。

今回の静岡産大の取り組みは、婚活や恋愛に使えるテクニックについて学ぶのがメインではあるものの、結婚とは何か、恋愛とは何かを考えるうえでも、よいきっかけになったのではないでしょうか。

またこの取り組みは、学生と一緒に教職員や一般の人が参加しているのがステキですよね。学生だけだと恋愛観や結婚観が似通りますが、いろんな世代・立場の人たちが参加すると、さまざまな恋愛観や結婚観を知ることができます。

恋愛やら結婚やらはあくまで個人的なことなんだから個人で勝手にやりたまえ、ましてや大学がクチバシを入れるとか?と思う人は多いと思います。でも、今や草食系男子を飛び越えて、絶食系男子(!)なんて言葉まで出回っているわけで、世の中は大きく変わってきているわけです。

それに大学も、昔は就活のサポートを熱心にするなんて誰も想像できなかったのに、今ではどこもかしこも全力を尽くしてやっています。婚活のサポートだって、同じようなことが起こる可能性がゼロだとは言い切れません。時代が変われば、人生観も変わる。キャリア教育だって、変わっていく必要があるのかもしれませんね。

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