2017/11/11

新たな産学連携、自校向け商品開発の可能性(法政大)


学生と企業がコラボをして商品をつくるという取り組みを、かなりの頻度で目にするようになりました。学生にとってはいい勉強になるし、企業にとっても商品に話題性が出てくるため、お互いメリットがあるわけです。今回、見つけたのはそんな学生×企業の商品ですが、従来のものとはちょっと視点が異なっているようです。

以下、大学プレスセンターより。


「法政大学 × URBAN RESEARCH」コラボパーカーをZOZOTOWNで発売 学生スポーツ応援用の「裏面」を持つリバーシブル仕様 -- 経営学部西川英彦教授ゼミナールが企画・製作 
学校法人法政大学(東京都千代田区)と株式会社アーバンリサーチ(大阪府大阪市)は、学生が企画・製作に携わったパーカーを株式会社スタートトゥデイ(千葉市美浜区)の運営するファッション通販サイト「ZOZOTOWN」にて、10月27日(金)から期間限定販売する。本企画は、ZOZOTOWNで同日より展開される大学とアパレルブランドのコラボレーション企画「6大学×6ブランド スペシャルコラボ」の一環として行われる。(後略)

一般的に学生と企業がコラボする商品は、学生の視点を活かしながら社会に広く販売するものをつくります。しかし、今回、販売しているパーカーは、リバーシブルになっていて裏が法政大学のスクールカラー(オレンジ)になっており、学生スポーツの「応援用」とのこと。完璧にターゲットが法政大生に絞られています。

学生とのコラボは、企業にとって学生ならではのアイデアや話題性を得られるのが魅力です。しかし、今回のようにターゲットが自校の学生になると、魅力はそれだけにとどまりません。学生が関わることでターゲットのニーズがより深く理解できるうえ、インフルエンサーとして商品を流行らすことにもひと役買ってもらえる可能性がでてきます。自校向け商品をつくる場合、学生はこのうえなく心強いパートナーになるわけです。

さらにいうと、学生の存在感が増すと、当然、責任や期待も大きくなるわけで、教育プログラムとしての濃さも比例して増すように思います。加えて、有名企業と学生による自校向け商品は、関係者の愛校心を育てるのにも大いに役立ちそうです。

大学、学生それぞれにかなりメリットがあるのはわかります。でも、企業にとっては1大学の学生をメインターゲットにした商品なんて、あまり魅力はないのでは?そう思っていたら、今回、ZOZOTOWNが音頭をとって6大学×6メーカーでやっているわけです。すべて国内の人気ブランドなうえ、6ブランドも関わっていることを考えると、こういうコラボを企業も前向きにとらえているように感じました。

ZOZOTOWNのサイト内にある6大学×6 ブランド特設ページ

企業がコラボ先に選ぶのは、規模感がある(市場になりえる)大学に限られるかもしれません。でもたとえ、そういう大学だけであったとしても、かなりの数があります。私のいる会社のような大学への営業ルートがある企画会社や教育系広告代理店と企業が組んで、学生×企業の自校向け商品開発」のパッケージをつくり、ビジネスを展開するのはけっこう面白そうな気がします。だからぜひ、興味のある企業さん、大学さん、一緒にやってみませんか?

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