2019/03/15

フツーな卒業生から、どう寄付を集めるか(JASSO)


寄付金をどう集めるかは、少子化が進む大学にとって死活問題といっていい、大きな課題です。試行錯誤をしている大学が多いなか、これはイケテルと思える寄付の募り方を日本学生支援機構(JASSO)がやっていたので、今回はこれについて取り上げたいと思います。

以下、リセマムより。

近大と法政、寄付型販売機で「トビタテ!留学JAPAN」支援 
近畿大学と法政大学は2019年3月15日より、官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」寄付型自動販売機を学内に設置する。後日、法政大学の付属高校にも設置予定で、私立大学・高校では全国初の取組みだという。飲料の売上の一部が留学支援として活用される。(後略

どうも調べてみたら、世の中には寄付型自動販売機普及協会なるものがあるようです。はじめて知りましたが、この気軽に寄付につながる感じは、とてもいいです。というのも、大学に寄付をしようと思う人は、卒業生や関係者のなかの、ごくごくひと握りです。そんな人たちが、さて寄付をしようと思っても、けっこうハードルが高いんですね。

まずは、支払いがお手間です。クレジットカードでの支払い、銀行振り込み、コンビニ払いなど、いろいろなタイプがありますが、どれも思い立ったらすぐにできるわけでなく、しかるべき手順を踏む必要があります。次に、額です。大学にもよりますが、ひと口、1万円なんていうところもざらにあります。

すでにリタイアして、時間もお金も潤沢にある人なら負担に思わないのかもしれません。でも、私のように、ひーひー働いている世代だと、わざわざ銀行に振り込みに行くのも、寄付として1万円支払うのも大きな負担です。ただ、誤解しないで欲しいのは、寄付をする気がまったくないわけではないんです。小額で、手軽にできるのなら、時と場合によりますが、やっていいと思っています。

今回の寄付型自動販売機というのは、まさに私のような人には打ってつけの寄付のやり方だと思いました。たとえば、自校に寄付ができる自動販売機があったら、たとえば寄付用のガチャガチャがあって500円入れてまわせば、カプセルに入った領収書(とできればピンバッジ程度の記念品)が出れば、けっこうやってしまいそうです。ちなみに、この自販機なりガチャガチャは、大学のキャンパスに設置するのがおすすめです。ひさしぶりに母校に足を踏み入れて、少しおセンチになっているときに見つけると、ふらふらと吸い寄せられてしまうからです(たぶん)。

あと、QRコード決済も寄付の手法としていいんじゃないかと思っています。QRコード決済なら、決済用の機器の導入が必要なく、手数料も電子マネーやクレジットに比べるとわずか(楽天ペイ、PayPayなどは3年間0円!)。ホームカミングデーやシンポジウム、講演会などの会場に、イベント内容に合った寄付の解説パネルとQRコードを設置しておくと、けっこう効果が出るんじゃないでしょうか。

私を含め、働き世代のフツーの卒業生から寄付を募るには、手軽で小額というのが絶対条件です。何かの折に、ふっと愛校心が燃え上がっても、一瞬で鎮火してしまいます。この、一瞬の、ふっ、のときにアクションを起こし終えることができる寄付のスタイルをつくるのが、20~50代の卒業生から寄付を集めるために必要です。今回の寄付型自動販売機は、それができるポテンシャルがあるように思いました。

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