2014/03/15

震災復興が学生に与えたもの(立命館)

以前、学生や大学関係者がAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を踊る「大学版“恋チュン”動画から伝わるもの(慶應他)」「大学版恋チュン動画ここに極まる」という記事で紹介したことがあります。

これとちょっと似た取り組みで、福島県出身のミュージシャンとクリエイターによるバンド「猪苗代湖ズ」が歌う「I love you I need you ふくしま」という曲に合わせて、総勢250名の立命館関係者が踊るPVがつくられたようです。


以下、大学プレスセンターより。


総勢250名の学生・生徒・教職員が歌って踊るふくしまへの応援ミュージック映像「I love you & I need you ふくしま ~立命館ver.~」の公開について――立命館大学 
立命館大学はこのたび、20131220日に福島県と連携協力協定を結んだことを記念し、福島県出身のミュージシャンとクリエイターが結成するバンド猪苗代湖ズが歌う「I love you I need you ふくしま」のミュージック映像・立命館バージョンを制作した。(後略)


PVを見てみたら、ゆるい雰囲気でとてもいい感です。とくに最後の方に踊りから一転して、復興イベントのスチール写真に変わるのですが、なんかこう、学生たちの頑張っている姿とか笑顔には、ジーンっとくるものがありました。

福島県に関わらず、大学と地域との連携協力協定は頻繁に結ばれていますが、だいたいは淡々と結ばれた事実を発表するだけです。こういったネタを絡めてくると、とても印象に残ります。

また、今回の立命館の取り組みもそうなのですが、震災復興のために尽力している大学や学生たちが今なお非常に多くいます。しかし、来年は震災から4年目になり、震災当時1年だった学生も多くは卒業してしまい、当時を知る学生の大部分がキャンパスを去ってしまいます。

その前に、当時を知る学生たちを取材して、震災当時、学生たちは何を思い、どんな行動をとったのか、そしてその活動は今どうなっていったのかをまとめていくことが必要なのではないかと思います。

これら集めた情報は、震災の足跡を知る上で貴重な資料になるし、被災者の方々を勇気づける読み物にもなります。それに、これからこういった取り組みをはじめようとする学生にとっては良い先行事例集にもなります。
でも、何より意義深いのは、東日本大震災という日本史はおろか世界史にも載るような出来事に対して、“学生たちができることがある(しかもけっこう多い)”ということを、学生たち自身に実感してもらう強烈な説得材料になることです。

震災復興には、“復興”という言葉からか、どうしてもマイナスをゼロへ、という印象があります。でも、復興の過程からは多くのプラスも生まれています。社会に学生たちの底力を証明できた、というのもその一つです。

これからの社会をつくるのは若者たちです。そんな若者たちに、自信と誇り、それに勇気を与える取り組みとして、これまでの学生たちの活動をまとめることができれば、とても意義深いように思います。

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