今年度の入試がやっと終わったと思えば、もう電車や新聞には春のオーキャンの広告が掲出されています。ほんと、ひと息つくヒマもなくという感じですね。おつかれさまです。
それで、これら広告を見ていて、ひときわ目を引いたものがあります。近畿大学の広告です。
上に載せたのは、先週、読売新聞(関西版)の朝刊にあった近大の広告です。ご覧の通り、とにかく情報量が多い。週刊誌の広告を彷彿させます。
とはいえ、実はこの広告表現自体は、関西圏だと相愛大学や大阪芸術大学で、年間のトピックス(新学科開設やイベント告知 etc.)を紹介する交通広告として、すでに使われたことがあるので、特に目新しいわけではありません。
じゃあ、何が印象深いのかというと、それはこれがオーキャンの広告だというところです。
オープンキャンパスって、受験生に対してキーになるイベントではあるものの、どうしてもどの大学も開催内容が似通ってしまうんですね。
全体説明会に、各学科の説明会と模擬授業、学生スタッフによるキャンパスツアーに学食体験、それに職員による個別相談会などなど。もちろんどれも必要ですし、受験生にとって有益です。けど、いかんせんどの大学もプログラムが似ている。
多くの大学は、そこで広告にインパクトを持たせることで差別化をはかろうとするんですが、近大の場合はそうじゃあなかった。まずは中身を他大学とは違うものにして、その中身を見せることで差別化をはかっていったわけです。
実際、広告を見てみると面白そうなんですよね。スポーツフェスティバルとか、近大科学祭とか。さらに近大マグロとハマチの試食もあるらしく、受験生じゃなくても、これはちょっと行きたいなぁ、なんてつい思ったりします。
大学として持っている資源は、近大も、他大学も、そう大きくは変わらないように思います。でもそんな中で、見せ方や切り口を変えることで、こうも楽しげにしてしまう近大は見事です。
たとえば、「模擬授業」を「模擬授業」と表現するだけなら一つのプログラムにしかなりません。でも、学部ごとに切り口を変えて、タイトルを変えると、プログラムが一気に充実し、受験生に与える印象もかなり変わるんじゃないかと思います。
もちろん、学部との綿密な打ち合わせもいるわけで、地味なうえに大変な作業です。でも、こういった作業を一つひとつこなして、プログラムに独自性を持たせていけば、近大でなくても、オンリーワンの魅力的なオープンキャンパスを開催することはそう難しいことではないはずです。
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