■社会に開けた大学施設
大学博物館や学生食堂、講義室などの貸出など、一般の人が大学の施設を利用できる機会は実はかなり多くあります。そんな中で最も頻繁に使われている施設は何かというと、おそらくそれは大学図書館ではないかと思います。
2013年度の文部科学省の調査によると、学外者の利用を認めている大学図書館は1,371館。これは大学図書館全体の約93%に当たります。つまり、ほとんどの大学図書館が学外者の利用を認めているわけです。
ただ、気をつけなくてはいけないのは、認めているといっても、大学によって利用条件がけっこう異なるということ。たとえば、近隣の住民のみ利用できたり、利用するためには年会費を払って図書カードをつくる必要があったり、館内閲覧はできても貸し出しはNGだったりなどなど。利用条件については、各大学の公式ウェブサイトの図書館紹介ページに掲載されているので、事前に調べておくのがいいでしょう。
■大学図書館が強い分野
では、社会に門戸を広く開いている大学図書館ですが、公共の図書館とどこが違うのでしょうか? いくつか大学図書館ならではの魅力があるので解説していきます。
まずは蔵書について。ほとんどの大学図書館では、設置されている大学の学部学科と関連する学術書が充実しています。というのも、大学図書館の一番の利用者は学生と教員であり、その利用目的は勉強や研究です。そのため自ずと学生と教員が勉強や研究に使う書籍がリクエストされ増えていきます。
この特徴を活かして、法律系について調べたいときはロースクール(法科大学院)のある大学の大学図書館に、デザイン系の本を読みたいときは芸術大学の大学図書館にといったように使い分けをしてみるのもいいかもしれません。
■アカデミックな環境を楽しむ
二つ目は、わざわざ言うまでもなくという感じですが大学にあることです。建物一つで完結する一般の図書館と違い、大学図書館は学生たちの元気な声が響き、緑も多いキャンパスの中にあります。
大学のアカデミックな雰囲気は、これから調べものをしようとか、読書をしようという気持ちを心地よく刺激してくれるはずです。それに、ただ本を借りるだけでなく、借りた本をキャンパスのベンチで読んだり、本を読んだ後に学生食堂でランチを食べたり、この環境を使ってプラスαの楽しみ方ができるのも大学図書館のいいところです。
さらに大学図書館には、建造物として非常にオシャレなものや、館内にギャラリーを設けて大学所蔵の品々を展示しているもの、教職員によるイベントを開催しているところなどがあり、図書館ごとに実に個性的です。
実際に足を運ぶと、ここで紹介したこと以外にも、いろいろな魅力が発見できるはずです。まずは近所の大学図書館の利用条件をチェックして、一度、出かけてみてください。知的でのんびりしていて、それでいて奥深い場所なので、きっと楽しめると思いますよ!
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