大学の文化系クラブをテーマにして、つい最近「文化系クラブ活動は、知らない世界に続く扉」なんていう記事を書きましたが、大学をよくよく調べてみると文化系や体育会系といった枠に収まらない、ひとクセもふたクセもあるクラブやサークルがけっこうどの大学にもあるんですね。
今回、見つけた九州大学のクラブも、まさにその一つ。こういった活動は、実は大学にとってとても大事な財産なように思います。
以下、朝日新聞デジタルより。
いのちを体感、九大「狩り部」 キャンパス内で捕獲して
わなでイノシシを捕まえ、食肉に加工する学生のグループがいる。九州大学(福岡市)の「狩り部(狩猟研究会)」。自然と人間とのつながりを再認識し、命を見つめ直す活動だ。(後略)
今回、取り上げられている「狩り部」と似たにおいがするものとして、以前、ほとんど0円大学では早稲田大学の「学食研究会」や大阪大学の「大阪大学日本酒サークル」なんかを取材したことがあります。また、うちのサイトでは取り上げていませんが、東京大学の「東大みかん愛好会」なんかも、けっこう同じタイプ。探せばまだまだたくさんありそうです。
これらサークルの関係者に会って話しを聞いてみると、どれも本格的で真剣だし、何よりとても楽しそうなのが印象的でした。でも、こういった学生らしさの結晶のようなクラブ・サークルって、ごくごく一部がメディアに取り上げられるだけなんですね。アクが強いせいか、大学の受験生向け広報物で紹介されるのは、あまり目にしません。
受験生向け広報において、大学生活の活気や楽しさを伝えるのは重要項目の一つです。しかし、これらを表現する手法で多いのは、学生たちのスナップ写真であったり、ワンデイレポートであったり、学生によるキャンパス紹介であったり。どれも楽しそうではあるのですが、あくまで楽し“そう”でしかありません。
おそらくこういった演出としての楽しさよりも、学生らしさを煮詰めてぷるんぷるんのゼリーにしたような、クセの強いクラブ・サークルを取り上げた方が、よっぽど大学の活気も楽しさも印象づけられるように思います。それにこれらクラブ・サークルをレポートすることは、その大学の個性や文化を伝えることにもつながるのではないでしょうか。こういった風変わりな活動があること自体、その大学の個性であり文化なのですから。
さらに言うと、どのキャンパスにも楽しそうな学生はたくさんいるんですが、ほとんどの場合、学生の楽しさと大学って無関係なんですよね。彼らは勝手に楽しんでいるだけです。しかし、その大学ならではの濃いクラブやサークルがあり、そこでの活動を通じて学生が日々をキラキラさせているのだとしたら、それはその大学独自の楽しさや活気だと胸を張ってアピールできるように思います。
キャンパスライフをこれまでとは違う表現で伝えるために、自校ならではのクラブやサークルを改めてピックアップし直してみてはいかがでしょう。あまりに破天荒でオフィシャルの広報物にはちょっと……なんてことになるかもしれませんが、でも、まぁそれも自校の文化であり個性。一度、整理してみて損はないように思います!
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