2017/07/23

オーキャンを高校生のためのお祭りにしよう(大阪経済法科大)


オープンキャンパスへの参加の有無が出願に大きく関わっていくというのは、偏差値に関わらずどの大学でも言えることだと思います。そのため、ほとんどの大学ではあれやこれやの手を使って、高校生をオープンキャパスに呼び込みます。

以前、このブログで紹介した近畿大学の広告なんかは、まさにそのための工夫です。今回、見つけた大阪経済法科大学の取り組みはさらにストレートに、高校生誘致に特化した企画といっていいでしょう。やるならトコトンというか、ここまで振り切るのもいいかもしれません。

以下、大学プレスセンターより。


大阪経済法科大学が7月23日のオープンキャンパスで、関西最大規模の高校生野外ダンスコンテスト「第三回cloVer甲子園」を開催 
大阪経済法科大学(大阪府八尾市/学長:田畑理一)は、7月23日(日)に花岡キャンパスで開催される「第三回cloVer(クローバー)甲子園」(主催:クローバー甲子園実行委員会)に協力している。これは、大阪、京都、兵庫の高等学校18校の生徒たちが出場し、優勝を争う関西最大規模の高校生野外ダンスコンテスト。当日は同大学のオープンキャンパスも同時開催しており、来場者はどちらのプログラムにも参加可能(入場無料)。(後略)

花岡キャンパスというのが、私の名前と同じで一瞬驚いたのですが、まぁそれはどうでもいいとして、ダンスコンテストをオープンキャンパスにぶつけてきたというのが大阪経法大の企画です。名前からわかるように、大阪経法大は経済、法律、国際といった文系学部によって構成された大学で、ダンスを専門的に教えている大学ではありません。このダンスコンテストの開催は、オープンキャンパスにより多くの高校生たちに足を運んでもらうための“きっかけ”という位置づけなのだと思います。

記事を読むと、昨年もオーキャン時にダンスコンテストを同時開催していたようです。ダンスは動きも派手だし、音楽もあるので、会場を華やげるという意味では、けっこういいのかもしれませんね。ちなみに、3年前を調べてみると、体験型脱出ゲームを開催していた記事を見つけました。こっちの方が、さらにエンタメに特化しており斬新な感じがします。

大学に足を運ぶか、運ばないかで、大学に対する親近感には雲泥の差が出ます。でもそれは、大学に興味があった人が、という前提ありきの話です。大阪経法大の取り組みは、この前提をすっ飛ばし、ダンス好きや脱出ゲーム好きを集めているわけで、通常のオーキャン参加者とはまた異なるターゲット層を作り出しています。

そのため、これら来場者を従来のオーキャン参加者と同一視して、同じ広報アプローチをすると、なかなか出願につながらないような気がします。でも一方で、大学への興味は未知数だけど、大学に足を運んだ経験があり、大学で実施したイベントのテーマ(ダンスや脱出ゲームなど)に興味がある。こういった人たちへのうまいアプローチ方法を生み出せたら、オーキャンの組み立て方が変わっていく可能性もなくはありません。

とはいえ、9月後半からAO入試や推薦入試がはじまることを考えると、さすがに3年生をターゲットに据えた場合、時間がなさ過ぎます。やるのであれば、高校1・2年生向けオープンキャンパスと称して、エンタメ要素いっぱいのイベントを開催。それで、そこから1年以上をかけて高校生たちに自校へ振り向いてもらうというのが良さそうです。

手間はかかりそうですが、じっくり腰を据えてこういったアプローチをしているところを、まだ私は知らないので、やってみると面白そうだし、効果が出る可能性もあります。ものは試しです。今年はダメでも、来年の夏あたりに、オープンキャンパス=大学アピールの場という当たり前から少し遠ざかって、高校生(1・2年生)を思いっきり楽しませてみてはいかがでしょう?

0 件のコメント:

コメントを投稿