実は、でも何でもないのですが、前回に引き続き、今回も近畿大学の大学図書館がはじめた、新しい取り組みについてご紹介します。大学図書館のあり方そのものを変えるかもしれない、かなりインパクトのある取り組みです。
以下、リセマムより。
近大、24時間365日貸出可能な電子図書館システムを導入
近畿大学は国内の私立大学として初めて、OverDrive Japanが提供するOverDriveの電子図書館システムを導入する。学生はスマホ・PCなどのデジタル端末からサイトにアクセスし、24時間どこからでも電子書籍などを借りることが可能になる。6月29日よりサービスが開始される。(後略)
また近畿大学か! と思いましたが、リンク先を読むと国内の大学では近大は2館目。福井大学が最初のようです。とはいえ、記事になったのは近大…。近畿大学という名前のニュースバリューを改めて感じつつも、本題と関係ないので、この話はここらへんにしておきます。
電子書籍などのデジタルコンテンツをウェブ上で借りられると、図書館に行く必要がないので単純に便利です。さらに、グローバル人材の育成が大学の大きなミッションになっている昨今、海外に飛び出す学生も少なくなく、こういった学生にとっては、かなり心強い支えになるのではないでしょうか。これは少し視点を変えると、将来、留学したい受験生へのアピール材料としても使える、ということにもなります。
より長期的な視野で考えると、今後、電子書籍はもっと充実していくだろうから、こういったシステムでの貸し借りが主流になっていく可能性が十分にあります。そうなると、リアルでの図書館というものがそもそも不要になっていくのかもしれません。
しかし、大学の図書館は本の貸出だけでなく、自習スペースがあったり、ラーニングコモンズを設けていたり、また大学によっては展示スペースがあったりと、いわゆる“図書館”としての機能以外にいろいろな機能をもっています。
今後、本の貸出の比重が小さくなると、こういった+αの機能がよりクローズアップされていくように思います。もちろん、これら機能は大学によって微妙に異なるだろうから、工夫することによって、より個性を際立たせるができるはずです。できれば、学習支援という枠におさまらず、訪れた人がその大学の教育の今を、熱気を、感じてもらえる大学の魅力発信拠点、極端に言うなら“生きた教育ミューアム”みたいなものになれば、面白いのになぁと勝手に思っています。
ちなみに、図書館の役割が変わるかも、というのは別に大学図書館に限った話ではありません。まちの図書館だって同じです。まちの図書館は、地域の学びの拠点になる施設です。これの位置づけが変わると、学ぶこと(とくに社会人や主婦、定年退職者などの学び)そのものに変化が訪れるかもしれません。まだちょっと先の話ですが、大きな話です。図書館から学びが変わる。なんかワクワクしてきませんか?
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