2019/05/25

今こそ協力を、かつてないほど大学が必要とされる時代がやってくる!?(京都大、大阪大 など)


リケジョ(理系女子)であったり、ドボジョ(土木女子)であったり、いち大学ではなく、複数大学がタッグを組んで、新しいムーブメントを起こそうという動きを時折、目にします。今回、見つけた取り組みも、まさにリケジョづくりのために、関西の国公立が手を組んだというもの。こういう動き、私としてはとても好きだし、今後の大学業界を盛り上げていくために、必須なように思います。

以下、リセマムより。

関西6大学で開催「女子中高生のための関西科学塾」6/16締切 
関西の6大学らが女子中高生に理工系のおもしろさを伝えることを目的に開催する「女子中高生のための関西科学塾」は、2019年6月16日まで2019年度の参加者を募集する。7月から2020年3月にかけて全5回のプログラムを実施。一部の日程のみの参加も可能だ。(後略

大学業界は、18歳人口が減少していくことが明らかなため、今後大変なことになるゾと、世間ではよく言われています。私も大学と関わる仕事をしているので、これはビンビンと肌で感じています。でもそれは、18歳をターゲットにした大学入試であったり、教育に限った話です。もう少し視野を広げて、世代関係なく“学ぶ”とか、“学び続ける”といった行為に焦点を当てるなら、これら行為がかつてないほど重要視される時代が訪れようとしている、ように思うのです。

理由は二つあります。一つは、これまでにないスピードで技術革新が進んでいることです。2015年に発表された野村総研とオックスフォード大学の調査結果には、今後10~20年で現在の日本の仕事の約49%がAIやロボットに代替可能になると書かれていました。この恐ろしく変化する社会に振り落とされないために、常に学び続けなくてはいけません。

もう一つは、「人生100年時代」というフレーズに象徴されるように、長寿大国である日本の寿命や健康寿命が、ますます伸びていることです。この長い人生を充実させるために、学ぶことはとても重要なファクターになります。

取り上げた記事とは、あまり関係ないようなことを、唐突に書きました。……が、ここからつながります。こういった学ぶことの重要性であったり、大学は、誰であっても、いくつであっても、学べる場所である、という事実は、いち大学ではなく、すべての大学に関わる情報であり魅力です。個々の大学の立場に立つと、うちじゃなくてもいえることよりも、自校の魅力をPRしたいと、どうしても考えてしまいます。でも、こういった根本を底上げするような情報発信、もう少し大げさにいうなら、社会の意識や大学の価値を変えようという動きは、業界全体で取り組んでいくべきです。

リケジョやドボジョなどのプロモーションは、業界全体とまではいわないものの、複数の大学が共通する魅力や価値を伝えようと力を合わせた、ある種のムーブメントです。これができるのなら、“学ぶことは世代問わず必要だ!”というメッセージを、大学業界全体で発信することも、またできるはずです。

いつでも学べる社会というのは、いつでも成長できる社会であり、いつでも再チャレンジできる社会であり、いつでも自己実現できる社会です。この豊かな社会をつくる鍵は大学にあるわけです。そして、それは大学の生き残りとも深く結びついている。なら、手を取り合って動き出すべきではないかと、そう私は思うのです。

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