大学ではたくさんの一般向けのイベントを開催しています。これらイベントの内容はさまざまですが、どれも“大学らしさ”があり、それが特徴であり魅力です。しかし、今回、見つけた千葉商科大学のイベントは、この“らしさ”が感じられません。こういう切り口って、なかなかかなり新しいような気がします。
以下、リセマムより。
千葉商科大、平成を巡るランニングイベント「フォトロゲ in いちかわ」12/9開催
千葉商科大学は、ランニングイベント「第4回フォトロゲ in いちかわ」を12月9日(日)に市川市内にて開催する。
「フォトロゲ」は、「フォトロゲイニング」の略で、地図を持ってチェックポイントとして設けられた場所を制限時間内に回り、見本と同じアングルの写真を撮影するスポーツだ。チェックポイントには得点が設定されており、より得点を集めた個人や団体が上位になる。(後略)
「フォトロゲイニング」というスポーツを知らなかったのですが、マラソンやトレッキングほど体力を使わなさそうで気軽に楽しめそうです。「フォトロゲ in いちかわ」は千葉商科大のHPにも紹介が載っており、一通り読んでみたのですが、冒頭で伝えたように“大学らしさ”をほぼ感じられませんでした。
強引に区分するのなら、大学のイベントは、研究のリソースを使ったものと、学生たちがプロデュースしたものの二つに分けられます。前者は、未知の世界に触れられるワクワク感がありますが、ネガティブな視点で捉えるなら、難解で理解するのが大変なものと感じられる可能性があります。後者も、学生のオリジナリティに魅力を感じられる反面、プロがやるものよりクオリティが落ちるのでは……と思われる可能性もあります。つまり、“大学らしさ”は魅力になる反面、敬遠される要素になる可能性もあるわけです。
“大学らしさ”を全面に出していくと、好かれる人には好かれるけど、嫌がられる人には嫌がられてしまう。なら、時には切り口を変えて、“らしさ”を一切ださないイベントをするのもありなのかもしれません。普段、接点を持たない人に、大学を知ってもらうきっかけになるはずです。
とはいえ、大学のアピールをぜんぜんしなかったら、それはそれでやる意味がありません。千葉商科大のイベントのニクイところは、ゴールした後に、この大学の学生食堂「The University DINING」にランチが用意されているところです。ここの学生食堂は、以前、「ほとゼロ」プロデュースの雑誌で取り上げたことがあるのですが、非常に洗練されていて魅力的でした。この学食に“大学らしさ”はほとんどないのですが、千葉商科大の魅力であることには違いありません。イベントの締めくくりに、こういう場所を持っていくことで、大学に興味が無い層に対して、自然に千葉商科大をアピールできているように感じました。
大学ファンに自校の魅力を伝えるのは難しいことではありません。でも、そうでない人、というか、むしろ大学が苦手という層に大学の魅力を伝えるなら、今回の千葉商科大の取り組みは、わかりやすいお手本になるように思います。なにもそこまで……と思う人もいるかもしれませんが、今後、大学が社会での存在感を増していくためには、ここまでやる必要があるように思います。ぜひご参考にしてください!
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