前回に続き、まちおこしネタをさらに一つ。
学生主体のまちおこしは、大学側がお膳立てをして、その上に学生たちが乗っかるというのがほとんどのように思います。そんな中、学生たちが自らはじめ、周囲を巻き込んでいった面白い取り組みを見つけたのでご紹介します。
学生主体のまちおこしは、大学側がお膳立てをして、その上に学生たちが乗っかるというのがほとんどのように思います。そんな中、学生たちが自らはじめ、周囲を巻き込んでいった面白い取り組みを見つけたのでご紹介します。
取り組みの名前は「ハナサカ軍手ィプロジェクト」。
信州大学繊維学部の学生が立ち上げた、地元、上田市の商店街を元気にするために、カラフル&ファッショナブルの軍手を商店街の店舗を中心に販売し、その売り上げで子供用の軍手“ちび軍手ィ”をつくり、地域の小学校にプレゼントしているようです。
プロジェクトでとりわけ目を引いたのは、サポーターたちの豪華さです。卓球選手の福原愛さん、モデルの平山あやさん、上田市市長の母袋創一さん、さらにロックバンドGOING UNDER GROUNDが「Pa! Pa! Pa!」という曲を無償でつくっており、いろんな人がコメントや支援の手を差し伸べていました。
学生によるまちおこしは、時おり素人っぽさというか、学生たちの勉強に街や行政がつきあっている、という印象を受けることがあります。
しかし、今回のように、さまざまな著名人が賛同し応援していると、取り組みがより本格的に感じられ(もともと本格的なんですよ!)、素人っぽさがみじんもありません。
こういった多くの人が協力してくれる背景には、企業ではなく“学生”が取り組んでいる、というのがあるのではないでしょうか。というのも、社会人が協力を求めると、基本、ビジネスの話になりますが、学生の場合そうはならないからです(もちろん、内容によりけりですが)。
実は私自身、学生時代にゼミの研究で関西圏の企業の社長を取材して回ったことがあります。当時の私は礼儀がなっておらず、かなり失礼だったと思うのですが、けっこうな数の社長が快く迎え入れてもらいました。頑張る学生の姿には、何かしらオトナをやさしくさせる効用があるんだと思います。
ハナサカ軍手ィは、そもそもの企画が魅力的だった上に、この学生の特権を上手に使い、プロジェクトをさらに盛り上げ、延いては上田市を盛り上げていったのではないか、そんな気がします。もしそうであれば、これは学生主体のまちおこしのある種の理想型のように思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿