2014/02/11

ただ“与えられる場”ではなく(桐朋学園大)

最近、ちまたを騒がせている佐村河内さんの一連の騒動で、興味深い記事があったのでご紹介します。

 以下、YHOO! ニュースより。


ゴースト新垣氏 学生が退職反対署名活動 大学側は白紙に戻す 
作曲家佐村河内(さむらごうち)守氏(50)のゴーストライターだったと告白した新垣(にいがき)隆氏(43)が、桐朋学園大に非常勤講師の退職を願い出て大学側から認められたが、学生の署名運動などもあり決定が白紙に戻る騒動になっていることが10日、分かった。(後略)


今回の一連の騒動は障がい者を騙った詐欺事件としては大いに問題がありますが、芸術作品としての質はまた別の話です。

私自身、佐村河内さん名義で世に出た曲も、新垣さんの曲も聴いたことがないので、すごいのかどうかはわかりません。でも、署名活動が起こるというのは、新垣氏の音楽的な才能、それに指導力が確かなものだったからなんでしょうね。


学生運動が盛んだったころは「大学の自治」や「学問の自由」というものが大きなテーマとしてよく取り上げられました。でも、ここ数十年、こういったテーマでの熱い議論はめっきり目にしなくなりました。
少子化や大学の林立により、学生の“お客様化”が急激に進んだことで、学生にとっての大学は、自分たちが守るものでも、自分たちでつくるものでもなく、ただ“与えられる場”になってしまったからのように思います。

今回の件は、そんなイマドキの大学らしくない、学生の熱さを感じさせてくれました。

学生たちが大学のことを自分のこととして考え、動くことで、大学はもっと良い場所になる可能性があります。それに学生たちも、こういった視点や意識をもって大学生活を送ると、自然と毎日に張りが出てくるんじゃないかなという気もします。まぁ、学生運動のように極端に走り過ぎると問題なんですが。。

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