2014/01/24

プチ・プロジェクトX(京都女子)

前回に続いて、UR団地ネタをもう一つ。
京都女子大学の学生たちがUR団地をリノベーションする「京都女子大学×UR 洛西NT団地のリノベーションプロジェクト」に取り組んでいるようです。

これは京都女子の家政学部生活造形学科の学生たちが、京都にある二つのUR団地の住戸をリノベーションするプランを考え、設計コンペを経て、リノベーションを行うというもの。実際に採用された8プランの施行はすでに終わっており、125日~22日まで内覧会が開催されるようです。

大学の産学連携プロジェクトは大きく分けて二通りあるように思います。一つは、大学の研究成果を使うもの。もう一つは、今回の京女のように、学生たちの自由な発想や感性を活用するものです。

研究成果と違い、学生たちの発想や感性というのは曖昧なもののため、上手に発揮されているのと、そうでないものの差が激しいような気がします。でも今回の京女の取り組みは、とてもよく発揮できているように感じました。

本プロジェクトの紹介サイトに、施行された住戸の写真や説明が載っているのですが、これがどれも個性的で面白かったです。
私としては特に、玄関から家の中まで弧を描いた土間が続いている住戸が魅力的でした。掲載されている写真では、この土間を利用して部屋の内部にロードバイクを置いているんですが、実は私の趣味がロードバイクなんですね。盗難防止にもいいですし、ロードは見ているだけでもテンションが上がるので、このアイデアはステキです。

また、同サイトからは『学生が制作したストーリーBOOK』という、学生たちがプロジェクト内容をまとめた冊子のダウンロードができます。
この冊子の最終ページに、プロジェクトに参加した学生たちの顔写真とともに直筆で書かれた感想が載っており、それを読んでいると学生たちが考えたプランの背景には、どれも“プチ・プロジェクトX”とでも言うべき物語があったんだなぁと感じます。こういった開発物語は、商品の魅力と共に、教育効果の高さを伝える優良なコンテンツになるので、上手に打ち出していけるといいですよね。

荒削りなところもあるとは思いますが、学生たちのアイデアには、プロとは違う面白さがあります。また、学生にとって企業とのコラボは刺激的な経験なるし、大学にとっても良い広報材料になります。企業、学生、大学、それぞれが元気になる取り組みなので、学生主体の産学連携が今後さらに広まっていくことを期待したいです。

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