2015/01/17

大学が受験生にすべきことを根本から考え直す(女子栄養大)


今日と明日はセンター試験、とうとう今年も入試本番に突入です。受験生のなかには、最後の追いこみで必死だったり、ナーバスになっていたりする人も多いように思います。保護者の方々も、そんな受験生に何かしてやりたい!と思う人も多いのでは?

女子栄養大学のウェブサイトでは、そんな受験生や保護者にちょっとだけ役立つ情報を発信しているのでご紹介しましょう。


女子栄養大学HP「食事で受験対策」

サイトをのぞくとすぐにわかると思うのですが、受験生向けのさまざまなレシピを掲載しているんですね。しかも「集中力を高めるメニュー」とか、「終盤戦を元気に乗り切るメニュー」とか、ただ夜食にぴったりな料理が載っているわけではなく、用途ごとにレシピが載っており、それぞれの料理を栄養学的な観点から解説までしてくれています。

思えば、子ども向けの理科教室であったり、高校生向けの公開講座であったり、子どもや高校生に学問の魅力や楽しさを伝える大学の取り組みはたくさんあるものの、受験生(自校を志望する受験生以外も含めた広い意味での受験生)へのサポートに主眼を置いた取り組みってあまり見受けられません。

受験生をターゲットにしているものといえば、オープンキャンパスに代表されるような、自校のアピールばかりです。もちろん大学は受験生を集めなくてはいけないわけだから、こうなるのは当然といえば当然なんですけどね。

でも、英語系の学部や歴史系の学部など、高校の教科(=受験科目)と直接関わる学部学科には受験勉強にも役立つノウハウがありそうだし。受験勉強と直接かかわらなくても、女子栄養大のように側面から受験生をサポートする施策だってあるはずです。

自校を志望する受験生ならサポートする意味があるけど、そうでない受験生のために何かをするのはちょっとなぁ……という心理が大学の入試広報にはあるのかもしれません。また、やりたくても余裕がない、ということがあるのかも。

しかし、受験勉強に取り組む高校3年生の1年間は、誇張でも何でもなく、受験生にとって人生を左右する運命的な1年間です。この1年間にしてもらったあたたかな支援は、たとえその大学に進学しなくても心に残るし、それは受験生本人だけでなく保護者にも同じなはずです。

そう考えると、受験生確保を第一目的とする入試広報には、二の足を踏むところがあるかもしれませんが、大学のブランド力を高める広報、つまり大学広報の一環としてとらえるなら、受験の1年間はとてもねらいどきなのではないでしょうか。分け隔てない受験生へのサポートが、自校のブランド力アップにもつながる、もしこれが本当なら両者にとってとても素晴らしいことです。

0 件のコメント:

コメントを投稿