2015/04/12

受験生向けサイトに夢とワクワク感を(京大)


大学が高校生をターゲットにした特設サイトをつくることは別にめずらしいことではありません。でも、これをつくるのが京都大学となると、ちょっと興味が湧いてきませんか?

今回は、いわゆる一般的な受験生向けサイトとちょっと違う京大の「探検!京都大学」についてご紹介します。


探検!京都大学(http://www.kyoto-u.ac.jp/explore/)

「探検!京都大学」は、京都大学の魅力を一つの惑星に見立てて、フィールドワークをしながら、これら魅力を発見していくサイトです。かなり動的なサイトのため最初のローディングに多少時間がかかりますが、遊び心満載で見ていて素直に面白い。イラストが動いていて、何の気なしにクリックすると施設が迫り上がってきたり、コンテンツに飛べるところがあったり、まさに“探検”という言葉がしっくりきます。

掲載コンテンツを簡単に説明していくと、教員紹介、ノーベル賞受賞者のメッセージ、京大に関する各種データ、そしてまだオープンしていないものの京大の発明を紹介するコンテンツが今後追加されるようです。

これらコンテンツ内容を見ると、いわゆる大学の受験生向けサイトとぜんぜん違うことがわかります。一般的にこの手のサイトは、オープンキャンパスの告知、入試日程、学部の魅力、そしてキャンパスライフについてなど、受験に必要な情報をメインに構成されています。

しかし、京大のサイトは、これら情報がほとんどどころかまったく載っていません。つまり、どうやったら京大に進学できるかとか、京大に進学したらどういうメリットがあるかといった、受験生に直接関わる情報がほぼゼロなのです。これは思い切ったコンテンツ構成です。

では、京大のサイトは何を伝えているのか?それは、学問の面白さという一点だと感じました。先生がどんな学問分野のどんな研究をしているのか、ノーベル賞受賞者はどんなマインドで研究に挑んでいたのか、これら情報に触れると確かにワクワクしてきます。

日本のトップレベルの大学だからこそできると言われてしまうとそれまでかもしれません。でも、受験に必要な情報を幕の内弁当的に伝えるサイトよりも、伝えたいメッセージに特化した方が(そしてそのメッセージに夢があるなら)、そっちの方が受験生の心に響くように思います。とくに受験生向けサイトの構成内容がどこもかしこも似たり寄ったりな昨今だと、なおのことそうなのではないでしょうか。

最初、このサイトの存在を知ったとき、とうとう京大も受験生集めに本腰を入れて来たかと感じました(まぁ実際そうなんでしょうけど)。でも、やはり京大は京大、発想が自由だし洒落っ気がありますね。あとサイトがもう少し軽くなると、ほんと文句なしです。


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