2017/01/14

ただ売るだけじゃない! 大学発商品の活用法!!(近大)


今日はセンター試験1日目でしたね。ものすごい寒波がきているようで、わたしの住むエリアは雪こそ降らなかったものの、びっくりするほどの寒さでした。受験生のみなさんはもちろん、試験監督をする大学職員のみなさんも、ほんとうにおつかれさまでした。

さて今回、取り上げるのは、このブログで何度となく取り上げてきた「近大マグロ」について。このマグロを、ユニークな企業が、ユニークに活用しようとする動きがあるようです。

以下、産経WESTより。

「近大マグロ」映画化で世界へ! 近畿大学×吉本興業が包括連携協定…「打たれ弱い」学生脱皮へ 
近畿大学(大阪府東大阪市)と吉本興業は15日、社会に役立つ人材育成を目指し、お笑い芸人と協力して大阪らしい「おもろい」研究や教育、情報発信を盛り込んだ包括連携協定を結び、大阪市内で締結式を行った。吉本が大学とこのような協定を結ぶのは、立命館アジア太平洋大学(大分県別府市)に次いで2例目。 
近大が世界初の完全養殖に成功した「近大マグロ」の歴史や研究過程をドキュメンタリーやドラマ化して世界へ発信していくほか、笑いの医学的効能を検証し、ストレスマネジメント方法を共同で開発。お笑い芸人によるコミュニケーションや就職サポートなどに関する講義の開催などを予定している。(後略)

近大マグロを映画化する!? これは売れるのか、というか面白いのか? 素朴な疑問が頭によぎるものの、内容はともかく取り組みとしてはかなり面白いです。大学と企業や自治体との連携はよくあるものの、そのほとんどは研究面や教育面。広報面で、しかもこういった独創的な取り組みができるのは、吉本興業と近大マグロという個性が強く、実力のある企業と商品だからこそでしょう。

近大マグロは、今回の映画化だけでなく、これまでも商品として販売されるだけでなく、書籍になったり、大学の広告塔になったり、カップラーメンになったり、化粧品になったりと、さまざまな活用のされ方をしてきました。

これだけ多様な使われ方をするのは、商品(それに研究成果)として魅力的だからなのは言うまでもありませんが、もう一つ大きな理由として、産学連携ではなく近大独自でつくった商品だから、というのがあるように思います。独自商品のため、連携先企業におうかがいをたてる必要がなく迅速に決断ができる。それに、いろんな企業と気兼ねなくコラボすることができます。

有名企業とコラボをすること自体、商品価値を高める一因になるのは確かです。でも、商品として長期的・戦略的に使いたいのであれば、独自ですべてをやってしまうのも一つの手なのかもしれません。

さらにいうと、大学は何をするにしても時間がかかる組織なので、商品化できそうなものがでてきてから、こういったことを考え、決断するのでは、商品化のスピードに決断が追いつかないように思います。大学の戦略の一つとして、研究シーズの商品化、そしてその後の活用までを含めたプロジェクトを立ち上げ、時間をかけて取り組んでいくのが現実的なのかなという気がします。

それにしても映画ですか…。思いもつかなかった方法で大学発商品が活用されるのは、大学発商品のポテンシャルを押し広げることにつながります。なので、よそごとながらけっこうほんとにうれしいです。完成したら見に行きます!

0 件のコメント:

コメントを投稿