2013/12/14

広がれ、エコの輪(近大)

交通広告や新聞広告で、一般入試の出願告知をちらほらと見る季節になりました。
近年の出願関連の大きなトレンドと言えば、近畿大学の「エコ出願」が呼び水となって一気に広がったインターネット出願ではないでしょうか。

インターネット出願は、通常の出願よりも大学の事務処理作業が大幅に減り、受験生も出願の手間が減るうえ、費用の割引が受けられるため、まさにウィンウィンの出願方法です。おまけにペーパーレスになるので、地球環境にもやさしい。つまり、大学、受験生、地球が、もろ手をあげてバンザイできる、ウィンウィンウィンの出願方法なのです。せーの、バンザーイ。

……はい。それで、最近、知ったのですが、今年より近大では、受験生の利便性向上と地球環境保護に寄与することを目的に、「エコ出願」の名称とロゴを他大学に無償で貸与する取り組みをはじめたようです。


以下、近大のプレスリリースから。


近畿大学(大阪府東大阪市、学長:塩﨑均)では、平成25年度入試から実施している、地球環境に優しく(エコロジー)、受験生の経済的な負担も減らす(エコノミー)インターネット出願「エコ出願」について、趣旨に賛同する他大学にも名称とロゴを無償で貸与し、環境保護の取り組みを全国の大学へ拡大させることを目指します。(後略)

リリースによると、すでに桃山学院大学でエコ出願のロゴが使われているようですね。
慶應大が導入したことで広まったAO入試など、一つの大学が呼び水になって、トレンドが生まれることはままあります。でも、一つの大学が積極的にトレンドをつくり出そうと他の大学に働きかけるのは、しかも特定の大学にではなく、広く大学全般に、というのはなかなか珍しいんじゃないでしょうか。
個人的には、受験生や社会にとってメリットがあることを大学が能動的に広げようとしているので、とてもステキだなぁと思います。

そして、この考え方は出願方法以外でも、いろいろと活かせるように思えます。たとえば「近大マグロ」などの商品が、“大学発商品”だとひと目でわかるロゴをつくり、全国の大学に無償で提供するというのはどうでしょう。
いろいろな大学発商品にこのロゴがあることで、大学の商品開発力や研究力を社会に広く認知してもらえるし、大学発商品全体のブランド力向上にも役立つはずです。それに消費者にとっても、商品を選ぶうえでの指針や安心材料になります。

他にも考えていくと、いろいろありそうです。ともあれ、広い視野に立って大学間が連携し、大学業界全体の底上げをねらう取り組みが今後増えていくと、大学の可能性はさらに広がっていくはずです。今回の「エコ出願」の件は、そんな期待を感じさせてくれます。

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