2017/10/20

大物卒業生とのつながりはイベントで開拓すべし!?(近畿大)


大学にとって卒業生は、とても大きな財産です。なかでも、財界に影響力を持つ超大物や業界が注目するフロントランナーとして活躍する卒業生は、非常に大切な存在だと言えるでしょう。そんなVIPたちと学生が交流するイベントを9月末に近畿大学で開催されました。これは、なかなか参考になりそうです。

以下、大学プレスセンターより。

「KINDAI studentサミット」開催 -- 「考動力を、超えていく攻動力」 -- 近畿大学 
近畿大学(学長 塩崎 均)は、平成29年(2017年)9月23日(土・祝)、東大阪キャンパスで「KINDAI studentサミット」を開催する。今年のテーマは「考動力を、超えていく攻動力」と題し、社会のリーダーになる志の醸成を目指す。(後略)

記事を読むと、今回開催されたのは「KINDAI studentサミット」という、近大出身のビジネスリーダーと学生たちの交流イベント。これとは別に「KINDAIサミット」という近大出身の経営者や役員がディスカッションするイベントもあるようです。ちなみに「KINDAIサミット」の特設サイトなるものがあるので、こちらをのぞくと参加者の大物感がびんびんと感じられます。

これらイベントは学生に刺激を与えたり、ビジネス業界における近大のプレセンスを示すのに、とても効果がありそうです。また、近年、各大学が本腰を入れて取り組んでいる卒業生をターゲットにした寄付事業を押し進めるうえでも、このイベントはとても役立つような気がします。

さらにこのイベントがいいのは、大学や学生だけでなく、参加するビジネスリーダーにとっても横のつながりをつくる絶好の機会になることです。関係者全員がウィンウィンの関係でやれるというのは、長期的にやっていくためには必須になります。

このイベントには、別の側面でも大きな魅力があります。それは大物卒業生を開拓するのに、非常に効果的な装置になっているだろうということです。

私が知っている範囲だと、お偉方の個人的なつながりを別にすると、広報セクションが最も大物卒業生との接点を持っている部署だと思います。しかし、広報での接点のつくり方は取材などがきっかけになるため、一気にたくさんの卒業生を開拓するのには適していません。加えて、受験生向けの広報ツールに、ビジネス業界の大物が何人も載っていたら、高校生はキョトンとしてしまいます。載せられたとしても一人か二人。大物が登場するのにふさわしい企画というのは、実はそうそう多くないように思うのです。

 「KINDAIサミット」だと、大物卒業生だけを一堂に集めるイベントなので、卒業生の開拓が一気にできます。これは画期的です。なんといっても名前がいいですよね。「サミット」なんてついていたら、大物だけを集めるという趣旨がすぐにわかります。「サミットをやるから、ぜひ来て欲しい」そんな依頼がきたらなかなか断れません。

大物を呼ぶにはそれにふさわしい企画をやるべきだし、大物たちが企画から何かしらのメリットを見出してもらえるものにすべきです。 「KINDAIサミット」は、こういった難しい課題をうまく解決しています。考え方は独創的ですが、アイデアはどの大学にも使える普遍的なものです。来年のホームカミングデーあたりに、試しにプログラムとして導入してみてはいかがでしょう?

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