2016/01/23

学生サポートって何だろう?


大学関連のランキングは、受験雑誌はもちろん、ビジネス誌なんかにもよく載っており、私もよく気にして見ています。今回、大学通信が運営する教育情報サイト「教育進学総合研究所」で、気になるランキングを見つけたので、これについて紹介しましょう。ちなみに、これ、学生サポートに関わるランキングなんですが、なんと1位から3位まで4年連続同じ大学でした。

以下、リセマムより。

4年連続不動のTop3、学生サポート充実の大学ランキング 
大学通信が運営する携帯サイト「教育進学総合研究所」は1月7日、「キャリアサポートをはじめ学生サポートが充実していると思われる大学ランキング」を発表した。1位は「東京大学」、2位は「早稲田大学」、3位は「京都大学」で、トップ3は4年連続で同じ結果となった。(後略)

どうでしょう、この結果。 2位の早稲田はともかく、東大、京大が1位と3位をとっていることに、私としてはけっこう意外な印象を受けました。

キャリアサポートや学生サポートに強い大学というと、金沢工業大学や立命館大学、明治大学など、どちらかというと私立大のイメージがあります。実際、受験生を獲得するうえでサポート面のアピールは必須、力を入れていない私立大はありません。以前、このブログの記事で、近畿大学の保護者向けサポートを取り上げたこともあり、今やサポートの範囲は学生はおろか保護者にまで及んでいます。

しかし、今回のランキングだと1位の東大をはじめ、10位以内に5校も国立大が入っています。これはなぜなのでしょうか。私の勝手な予想ですが、サポートという言葉の意味合いが少し違うのかな、という気がしました。

サポート、この言葉を正確な意味で捉えるなら、何かやりたいことがあって、それができるよう支える、という意味合いだと思います。でも、今の私立大が行うサポートは、主体性のない学生を常に支える外骨格みたいなものです。そして、そんな学生をマリオネットのように動かしていくなかで、徐々に自我を芽生えさせ、主体性を獲得させていく、そのための一連の取り組みをサポートと呼んでいるような気がするのです(少し大げさに書いていますけど)。

これが悪いことだとは思っていません。こういった私立大的なサポートが必要な人はたくさんいるでしょう。でも、これをサポートと呼んでいいのかというと、どうも違うような気がします。基礎教育とか社会人教育と呼んだ方がしっくりときます。

そう考えると、このランキングに名を連ねているのが、国立大、私立大の上位校ばかりというのも頷けるんですよね。主体性がありやりたいことがあってこそ、サポートというものが成り立つわけで、上位校にはそういうのを持った学生が多い、だからこれら学生に応えるための取り組みが充実している、そんな捉え方ができるからです。

リセマムや教育進学総合研究所の記事を読んでも、どのようにランキングをつくったかは書かれていなかったので、実際のところはよくわかりません。そもそも受験生にとって学生サポートやキャリアサポートというものがいまいちピンとこないから、とりあえずのイメージで有名校の名前を挙げた、なんていうことも考えられます。というか、こっちの可能性の方が高いかもですね…。

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